一人一人の行動
外村 和成
藤枝市立高洲中学校2年
絵:静岡県立富士宮東高等学校3年 渡邉直寧
一人一人にできることはなんだろう。
人はなにげなく海で採れた魚や貝を食べてきました。しかし近いうちにそれが出来なくなるかもしれません。
六年生の総合の授業の中で「SDGs」について学びました。一人一人が気になる項目を選び、問題を説明し、自分のできることを考えパワーポイントでまとめたものを紹介しあいました。そのなかである生徒が「海の豊かさを守ろう」という課題について紹介していました。それはウミガメが人の捨てたビニール袋をクラゲや海藻と間違い飲みこんでしまい、消化されないプラごみが内臓を傷つけたりして、ウミガメの健康に重大な被害をもたらす可能性があるというものでした。僕はこの事を知って、ウミガメがこんなことにならないように人にできることはないのかと思いました。
その年の夏休み、漁師の仕事をしている祖父が久しぶりに船に乗って釣りに連れていってくれました。船で沖まで行くと船酔いして頭が痛くなったり、気持ち悪くなったりするので誘われると行くかどうか少し迷います。 でも、沖での釣りは大きい魚がかかるので面白いです。その日の港の水は茶色くて汚かったけれど、沖にでると少しずつきれいになり光を反射し輝いて見えました。しかしそこにはビニール袋や発泡スチロールなどがただよっていました。
その日はタイなどが釣れ大漁でした。えさにはオキアミを使いました。オキアミはサクラエビに似ています。それで僕はサクラエビ漁をしていた祖父がなぜやめてしまったのか疑問に思い聞いてみました。聞いてみるとサクラエビが漁場からいなくなってしまったということでした。その原因は川で砂利をとることによって水が濁り、その濁った水が海に 出て水中に光が届かなくなり、プランクトン がいなくなったそうです。えさのなくなったサクラエビはプランクトンがいる遠くの海へ移動してしまったということだと説明してくれました。なので、漁へ出る船も減ってしまい祖父は漁を辞めたそうです。
世界中にはこのような問題がまだまだたくさんあると思います。このままいままで通りの生活をしていたら魚の姿が見えない海になってしまい、いままで通り魚や貝を食べられなくなるかもしれない。汚れた海では泳げないようになってしまうかもしれない。
この現状を良くするためには一人一人の行動が大切だと思う。例えば「ごみをちゃんとごみ箱に捨てる」このようなあたりまえの小さな行動が海を守るために一番大切だと思う。
一人では小さく簡単だと思えることも世界中の人たちが心がければ環境は変わっていくと思う。そして、ウミガメやサクラエビの生きやすい海を守っていきたい。